ども、映画好きな四十郎のおっさん999でございます。
今回は、前回ご紹介したPOVタイプのホラー映画『AFFLICTED アフリクテッド』のネタバレあり感想を書いていきませぅ。
『AFFLICTED アフリクテッド』をまだ鑑賞していない方は、本作を観てからお読み頂けたらと思います。
目次
ネタバレなし感想
『AFFLICTED アフリクテッド』のネタバレなし感想では、おっさんの感想の他に、「AFFLICTED(アフリクテッド)」という言葉の意味や、カプコンのゲーム『バイオハザード リベレーションズ2』に登場するアフリクテッドのクリーチャーについて触れております。
ネタバレあり感想
吸血鬼をPOVで描写するアイデアは秀逸
POV映画は基本的にリアリティーが重要になってきます。そのため、POV作品が取り扱う題材は、悪霊や怨霊、西洋人にとって馴染みのある悪魔、都市伝説、UMAといった、身近なものになります。
つまり、映画を見る人間が主人公と自分に置き換えやすいアイデアを使用する訳ですね。
そんな状況にあって、本作では、なんとヴァンパイヤを題材に選んでおります。
このチャレンジは評価したい。
最初はヒーロー物かな?と思わせておいて、実はじょじょに化け物に变化していく恐怖映画でしたというアイデアは、かなりユニークですね。
『クロニクル』や『ブライトバーン/恐怖の拡散者』に近い感じ。
POVで変容していく様子を撮影しているので、かなり不気味な空気感を楽しむことができました。
アイデアは良かっただけに、製作者陣は、ここで終わってしまった点が、とても残念ですね。
モキュメンタリーではないPOVホラー映画
本作はPOV形式で撮影されたホラー映画となっておりますが、モキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)ではございませんでしたね。
モキュメンタリーであれば、観客が視聴している映像の設定まで考えられているはずなのです。
しかし、本作ではブログにアップしている映像という、ふわふわした設定しかなくて残念。
友人であるクリフが生存していた中盤までは、クリフが色々考えてブログにアップロードしていると解釈できるため、中盤くらいまではモキュメンタリー。
けど、後半では吸血鬼化しちゃったデレクがクリフをやっちゃったんで、ブログに動画をアップするという設定が苦しくなるんですよね。
自分が怪物になっていくのに、悠長にブログに動画をアップする??個人的には、ここが引っかかってしまい、「あぁ、また、なんちゃってモキュメンタリーだったか」とガッカリしてしまった。
吸血鬼化したクリフを撮影した映像が最後に登場するのですが、それもデレクのブログにアップされたのか??など、中盤から最後にかけて大失敗してしまっております。
個人的には、韓国のホラー映画『コンジアム』と同じ過ちをしてしまったような感じがします。
行方をくらませたヴァンパイア化したデレクが、お兄さんか帰国したクリフにデータを送る。データを受け取った人がそれをみて、動画サイトあるいはブログに動画を編集して投稿する。
そういう流れの方がモキュメンタリーとして成立するような感じがするんですけどね……どうしてこのような構成になったのだろう?
リアルの度合いが薄いPOV映画
本作がモキュメンタリーではないと感じたもうひとつの理由がありまして、それは、リアリティーに重きを置いていないという点です。
フィクションでも、ある程度のリアリティーが必要になりますが、普通の映画であれば、ある程度のリアリティーで大丈夫です。
しかし、POV映画やモキュメンタリー作品の場合、リアルさが、すごく重要になってきます。
さらに本作で取り扱っている題材は、幽霊や悪魔ではありません。吸血鬼なのです。
西洋東洋問わず、現代人にとって吸血鬼という存在は、ファンタジーそのもので、身近に感じる恐怖ではありません。
だから、本作は他のPOV映画以上に、リアリティーが必要になってきます。
この点を、本作は壮大にスルーしてしまっておりまして、結果的にモキュメンタリー映画でなくなり、単なるPOV形式で撮影したホラー映画になってしまった訳ですね。
病気になったデレクを哀れに思って、彼を吸血鬼化したオードリーに至っては、デレクをそのまま放置するという訳のわからない行動をとっておりまして、普通に考えたらデレクは彼女の眷属になった訳だから、一緒に行動すると思うんですよね。
そのままデレクを放っておいたら、オードリーや他の仲間に危険が及ぶことくらい、すぐにわかりそうなのですけれども。
最後の吸血鬼化したクリフについても、そんな風に吸血鬼化するなら、人類滅亡するやんってことで、リアルがない。
良くも悪くも、自分たちのやりたいことをやったという感じですね。
レビューや評価
ヴァンパイア、ゾンビものはあまり好みではないが、出だしからは想像もつかないストーリーの展開は、十分に一見の価値はあった。
Yahoo!映画『AFFLICTED アフリクテッド』
ヴァンパイア版『クロニクル』といったところで、目新しさはありませんでした。
Yahoo!映画『AFFLICTED アフリクテッド』
画面の様子も、素人の記録のための録画という雰囲気が出ていて、ネットの動画を見ているユーザー目線で見ていました。ある意味体験型映画なのかも。
Yahoo!映画『AFFLICTED アフリクテッド』
今回のネタバレあり感想のまとめ
本作は、もう少しリアルを考えて製作していたら、もっともっと良い映画になっただけに、とても残念ですね。
POV映画とモキュメンタリーは似ているようで違う映画ですからね。
製作する人がそのあたりをわかっていないと、どうしても妙な作品になってしまう点が残念です。
とはいっても、B級ホラー映画としては、及第点をクリアしている作品と個人的には思っております。
POV形式の映画が好きな人には、オススメできるかな??
という事で、今回は『AFFLICTED アフリクテッド』のネタバレあり感想でした。
そんな訳で、今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
映画好きな四十郎のおっさんでした。
それでは、しーゆー!
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