ども、映画好きな四十郎のおっさん999です。
今回は、便乗しすぎて、何がなんだかわからなくなってしまったホラー映画『THAT/ザット ジ・エンド』のネタバレなし&ネタバレあり感想を書いていきませぅ。
ちなみにこちらの映画、
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目次
『THAT/ザット ジ・エンド』概要
原題:『CLOWN』
製作:2019年アメリカ
日本公開日:???
上映時間:1時間22分
オススメ度:★★★☆☆(三ツ星)
『THAT/ザット ジ・エンド』の予告編動画
『THAT/ザット ジ・エンド』のあらすじ
1994年、ネヴァダ州にある街「ヒドゥン・デザート」にサーカス団がやってきた。
しかし、その街の住民は彼らを歓迎することはなかった。
住民は、邪悪な司祭に唆され、サーカス団員を次々に殺していく。
サーカス団の生き残りは、ただ一人だった……。
それから25年後の現代。
フェスへ向かう途中、近道をするつもりで、ヒドゥン・デザートに立ち寄る若者がいた。
デイヴィが身勝手な一人行動をして、出発できない一行は、フラフラ散歩しているデイヴィを探しに回る。
一行は、ゴーストタウンと化したヒドゥン・デザートで、サーカステントを発見する。
デイヴィはここにいるに違いない――そう確信した一行は、そのテントへ入るのだった。
『THAT/ザット ジ・エンド』のスタッフ・キャスト(出演者)
監督・脚本:エリック・フォースバーグ
撮影:マーカス・フリードランダー
編集:ホセ・モンテシノス、ジェレミー・M・インマン
製作:デヴィッド・マイケル・ラット
製作総指揮:デヴィッド・リマゥイー
キャスト:アダム・エルシャー、ミカヴリー・アマイア、オードリー・ギッブス、サム・ラザルス、デイヴ・クレック
THAT/ザット ジ・エンド(字幕版)
『THAT/ザット ジ・エンド』のネタバレなし感想
「それ」にも「あれ」にも関係なし
とりあえず、まず最初にかいておかないといけない。
『THAT/ザット』とは全く関係ないぞぉ!!!
という訳で、『IT/“それ”が見えたら、終わり。』に便乗した『THAT/ザット』に、さらに便乗するだけでなく、本家『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』への便乗も忘れないという、最早わけがわからない状態の『THAT/ザット ジ・エンド』。
実際に鑑賞するまで、私は純粋に続編だと思っていて、ウッキウキでDVDを視聴したわけで、
こういうことは、やめてよ!!
便乗する映画は有名作品だけにしてよ!!
って気持ちになりました。
「クラウン 恐怖のピエロハウス」とか、そういう邦題じゃあかんかったん??
意外と楽しめるのが厄介
巷の評判は、非常に厳しい感じですが、個人的には、さほど悪くなかったかな?って感じです。
意外と面白かった……というものではないのですが、なかなか良いな……と思える作品に仕上がっているんですよね。
個人差はあるし、誰かにオススメできるかといわれると難しいのですが、予想外の物語だったから楽しめたのかもしれません。
また『THAT/ザット』と違って、『THAT/ザット ジ・エンド』は、オカルト作品ではありませんでした。
だから、かえって楽しめたのかもしれません。
『THAT/ザット ジ・エンド』の良いところ
分断されていくパニック
少人数が大人数をじょじょに分断していき、勝利するという構図は、オリジナル版『十三人の刺客』でも見ることができました。
本作は、そのアイデアをホラー映画に置き換えた内容になっています。
主人公たちが、不気味なサーカステントの中で、別々になってしまうというのは、非常に恐怖を感じます。
自分の意思で道を進むことができない怖さは、なかなか出ていたように思いました。
ホラー映画あるあるネタで、トラップで登場人物たちが狩られていくというものがあります。
本作でも、そのネタは採用されているものの、キャラクターたちを絶命まで追い込むものではありません。
全くない訳ではありませんが、数が少ない。
そのため、トラップハウス系の映画ですが、あまりグロ描写が登場しません。
個人的には、グロ描写に頼らなかった点は良かった。
ピエロ役の男性は良い
本作に登場するピエロは、心の内に怒りを潜めたタイプのサイコキャラです。
ピエロの表情は、そのどれにも、怒りが宿っており、役者さんが上手に演じておりました。
この俳優さんがピエロを頑張ってくれたおかげで、本作をラストまで鑑賞できたといっても過言ではありません。
いっそのこと、ピエロさんを主人公にしても良かったのでは?ってくらいです。
威圧的な空気感で恐怖を与えるという、ペニーワイズとは違うベクトルの怖さがあって、私は好きですね。
『THAT/ザット ジ・エンド』の悪いところ
邦題はあかん
本作の悪い点について、真っ先に思いつくのは、内容ではなくて邦題です。
有名映画に便乗するのは、まぁ、わかります。
でも、さすがに全く関係のない映画と映画をくっつけて、さも続編のように思わせるのは、ちょっとダメじゃね??
あらすじを読まないと完全に騙されてしまう訳で、ジャケ借りや、私のようにあらすじや予告編をチェックしないでタイトルだけで借りる人間に狙いを定めて、ハンティングしにきているとしか思えないですね。
いやぁ、やられてしまったわぁ……。
主人公不在のため疲労感いっぱい
割と楽しめたと書いたのですが、皆さんにオススメできるかと言われると、オススメはしない……その理由が、ここにあります。
主人公グループが9人と、人数が多い割に、各キャラクターの個性がないため、誰がだれなのかがわからなくなるという現象が発生します。
登場人物の没個性化は、主人公不在へと繋がり、どのキャラクターに焦点を定めて視聴して良いのか、わからなくなるのですね。
そうしてくると、全てのシーンに集中して視聴していかないといけないので、普通のB級映画やZ級映画を視聴するよりも疲れる。
それだけなら、まだ良かった。
この映画における諸悪の根源に、デイヴィというキャラクターがいます。
なんちゃって主人公オースティンの弟であるデイヴィですが、彼がトイレをしたいと言って車を降りて、そのまま片田舎を徘徊してしまったことで、ピエロと鉢合わせしてしまったんですよね。
さらに終盤でもデイヴィが壮大にやらかして、彼だけ無駄に目立ってしまって、イライラが募り、余計にしんどかった。
デイヴィ自身、自分が悪いという認識が全くないので、余計にたちが悪い。
もっと上手にピエロハウスに誘導してよ!
と脚本家の方に腹パンをかましたいところですね。
ツッコんだら負けなピエロハウス
どっからどうみても木片で作られている壁に囲まれたピエロハウス。
アナウンスで「鉄製の壁だから壊れないよ~」と言われても、うーむ、木片じゃね??
木片だったら、蹴ったら出れるんじゃね??という思いが、どんどん心の中に生まれてくるので、セットについては、もう少し頑張って欲しかったです。
壁が動いて、主人公たちが別れ別れになるアイデアは良かったのに、ここで手を抜いてしまうと、映画の世界に入り込めません。
また、ピエロハウスなのに、やたらと広いんですよね……。
ピエロハウスの全容を俯瞰的に捉えた映像はないので、言い訳は通じるのですが、気になる人は気になってしまうかもしれません。
他にも、どんどんツッコミどころが多い点があって、メイン部分であるが故に、おおきなマイナスポイントになります。
『THAT/ザット ジ・エンド』のレビューや評価
YAHOO!JAPAN映画の『THAT/ザット ジ・エンド』のページには、2020年2月11日現在、レビュー投稿がナッシングでした。
今回のネタバレなし感想のまとめ
可もなく不可もなし……といった映画で、B級映画Z級映画を日頃から鑑賞している方であれば、鑑賞できる映画って感じです。
オカルト系のピエロに飽きてきたなぁ……と感じた時に鑑賞してみてはいかがでしょうか?
という事で、ここまでは『THAT/ザット ジ・エンド』のネタバレなし感想でした。
これより下には、ネタバレありの感想を書いております。おっさん999のネタバレあり感想に興味がおありの方については、本作の鑑賞を終えた方のみ、ネタバレありの感想に目を通して頂けると幸いです。
そんな訳で、今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
映画好きな四十郎のおっさん999でした。
それでは、しーゆー!
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『THAT/ザット ジ・エンド』のネタバレあり感想
そんな訳で、ここからはネタバレを含んだ、おっさんの感想を書き連ねていきたいと思います。
冒頭の司祭は何者だったのか?
映画の冒頭にサーカス団の人たちが住民によって虐殺されてしまいます。
街にいる司祭が、サーカス団の人々を「悪魔の手下である」と断罪したからなのですが、この司祭が何者なのかは、明らかになっておりません。
どうも、この司祭も、元々、街に古くから住んでいた人間ではない様子で、これが中世やもう少し昔なら、まだ理解できるのですが、1994年というい比較的最近の時代に設定されているので、疑問が残ります。
もしかしたら、司祭……といってもカルト教団のトップだったのかもしれませんけどね。
そう考えると、むしろ、そっちにストーリーをフォーカスした方が、なんか面白くなったような感じもするのですが、制作費や製作期間の関係でできなかったのかもしれませんね。
このあたりも、スルーできないと、本作は楽しめないなぁって感じですね。
ピエロは優秀な人間でした。
ピエロハウスにwifiが設置されていたり、電気がまだ通っていたり、田舎町に引きこもっているとは思えないピエロ。
意外にも現代に適応しております。
その秘めたる力に、私は注目したいですね。
もしかしたら、事件の後に養子として誰かに引き取られ、一通りの教育を受けた上で、街へ舞い戻ったのかもしれない。
そう考えると、やはりピエロを主人公にした方が良かったようにも思います。
さすがにwifiがあるのには、笑ってしまった。
だったら、もっと色々とできるやろ!!
って映画を観ながら、ツッコんでしまったです。
という訳で、今日はここまで。
本当に最後までお読みいただき、ありがとうございました!
映画好きな四十郎のおっさん999でした。
それでは、しーゆー!