
映画好きな四十郎のおっさん999でございます。
今回は、海外のSFスリラー『シグナル(2014)』のネタバレなし感想を書いていきたいと思います。
単館上映の映画かと思いきや、劇場公開当時、TOHOシネマズなどで上映された作品だそうです。
目次
『シグナル(2014)』について
原題:『THE SIGNAL』
製作:2014年アメリカ
日本公開日:2015年5月15日
上映時間:1時間37分(97分)
オススメ度:★★☆☆☆(二つ星)
予告編動画
下記は公式の予告編ですが、ネタバレが多く含まれているため、興味のある方は、予告編を見ずに本編を鑑賞することをオススメいたします。
ちなみに、ネタバレ含む予告編が製作された理由は、本編を観ると、なんとなく推測できます。
簡単なあらすじ
MITに通うニックとジョナは、ニックの恋人であるヘイリーの引っ越しの手伝いのついでに、大学のパソコンにハッキングした<ノーマッド>の追跡を行っていた。
ニックとジョナは、<ノーマッド>のせいで、散々な目に遭っていたため、<ノーマッド>に一矢を報いたい気持ちを持っていた。
ヘイリーの引っ越し先であるネバダに向かう途中、<ノーマッド>の居場所を突き止めたニックとジョナ。
その場所まで車を走らせた3人が見た物は、廃墟のような家だった。
怖がっているヘイリーに「車の外へ絶対に出ないように」と伝え、家の捜索を開始する二人。
特に何もなく、拍子抜けした二人だったが、突然、ヘイリーの叫び声が聞こえる。
すぐに車まで戻って来る二人が目にしたのは、突然、上空へ吹き飛ばされるヘイリーの姿だった。
ニックの意識はそこで途切れ、気が付くと、防護服に身を包んだ人々が自分の世話をしている。
どうやら、政府の隔離施設に監禁されているようだ。
だが、なぜ、監禁されなければいけないのか?
ヘイリーとジョナは、どこへいるのだろう?
そもそも、あの時、一体、何が起きたのか?
本作を視聴できる動画配信サービス
Amazonプライムビデオ『シグナル(2014)』(字幕版)
Amazonプライムビデオ『シグナル(2014)』(吹替版)
動画レンタルor動画購入にて、鑑賞することができます。
配信期限がありますので、視聴の際は注意してください。
2025年5月時点の情報です。最新情報につきましては、Amazonにてご確認ください。
music.jp
会員の方は、動画レンタルにて鑑賞することができます。
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スタッフ
監督・脚本:ウィリアム・ユーバンク
脚本:デヴィッド・フリガリオ
製作:ブライアン・カヴァナ=ジョーンズ、タイラー・デヴィッドソン
製作総指揮:リチャード・ロスフェルド、ピーター・シュレッセル、リア・ブーマン、スチュアート・フォード、チャールズ・レイトン、ジョナサン・デクター、ネイショー・アリ
キャラクター:キャスト(日本語吹き替え版声優)
ニック/ニコラス・イーストマン:ブレントン・スウェイツ(立花慎之介)
ヘイリー:オリヴィア・クック(あいざわゆりか)
ジョナ:ボー・ナップ(下川涼)
Dr.ウォールス・デイモン:ローレンス・フィッシュバーン(玄田哲章)
ミラベル:リン・シェイ

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おっさんのネタバレなし感想
観客が知りたいものと違うものを提供するストーリー
個人的に『シグナル(2014)』は、正直なところ、とても微妙な作品でございました。
様々なアイデアが混在しており、それぞれのアイデアはとてもユニーク。
どこかで見たアイデアばかりではありますが、これらが上手く融合できていない感じ。
脚本が、ツギハギの状態のままで、整えるという作業を怠ってしまったという印象ですね。
さて、前半はロードムービー、中盤はソリッドシチュエーション、後半は脱出劇という感じで、ジャンルが変化していくタイプの作品でした。
全体的に不穏な空気が流れているため、スリラーやホラーテイストもあって、最後まで鑑賞できるようになっています。
では、鑑賞が辛くないのか?と問われると、残念ながら、そうではありません。
少なくとも、私は、結構、辛かったです。
というのも、本作で展開される物語は、観客が知りたいものとは異なるものを用意しているからです。
観客は「状況が知りたい」のに、主人公は「脱出したい」と考え、状況についての情報が必要最低限しか観客に示されません。
「脱出したい」というのはわかるけど、その前に色々と情報を入手しないといけないのでは?と思うのですが……。
同じ事が繰り返されるので、ラストまで鑑賞するのが、かなりの苦痛でございました。
断片的にでも、主人公たちの置かれた状況が提示されれば良いのですが、あまりに少なくてストレスが溜まっていきます。
本作の展開について、問題ないと考える方もいらっしゃると思うので、好みの問題かもしれませんが、見たいものがひとつも見れないのは、かなりしんどいですね。
犯人は明かされるが……?
廃屋での事件を仕掛けた者や、主人公たちを奇妙な状況に巻き込んだ<ノーマッド>の正体など、犯人は、確かに劇中で明らかになります。
なるのですが、そこから何かが展開する事がないので、すごくモヤモヤが残ります。
普通の映画であれば、これらの要素が物語の中核になると思うのですが、本作の場合、舞台装置としての役割しか与えられていません。
意味もなく、ただ置かれているだけといった感じ。
そのため、これらが鑑賞の目的だった場合、本作について、かなり微妙な印象になってしまいます。
少なくとも、主人公たちを追い詰めている犯人を知りたい、目的が知りたいと思って、頑張って最後まで鑑賞した私には、本作はかなり微妙な作品に映りました。
ラストの映像を作りたいだけの映画?
本作は、確かに映像がキレイです。
印象的なシーンがいくつもあって、監督の才能の片鱗が見え隠れしている点は良いですね。
ただ、本作を見終えて思った事は、「もしかして、この監督、ストーリーには興味なくて、撮りたい映像だけ撮影して、後付で物語を作ったのでは?」。
ラストの映像を観ると、すごくキレイで、映画館で鑑賞すると、これだけで、今までのマイナス点がひっくり返るかも。
それくらい、インパクトもあって、美しいシーンではあります。
しかし、物語が収束するタイプの終わり方かというと、そうではない。
最後のシーンを見ると、ある程度、納得できるものの、結局のところ、「どういうこと?」と首を傾げてしまう。
最後の最後まで、全てが曖昧なままで終わる物語に対して、映像はしっかりしている点から、監督は映像を最優先にしたのかな?と私は考えました。
考察しようとすると「???」が生まれるかも?
考察好きには、たまらない映画になるのですが、しっかり考察できるのは、おそらく、ラストシーンだけかもしれません。
それ以外のシーンについては、あまりにも情報が少ないため、考察が際限ない状態になるかも。
考察することそのものが大好きであれば、考察しても問題ないかと思います。
しかし、答えが欲しくて考察してしまうと、次から次へと「?」が生まれてしまう可能性が高い。
そのため、考察好きの方にも、一概にオススメできないという、かなり難儀な映画となっております。
口コミレビューや評価
下記サイトで『シグナル(2014)』レビューや評価をチェック!
今回のネタバレなし感想のまとめ
風呂敷を広げるだけ広げて、後は考察してください……というような映画。
ただ、考察向きの映画かというと、実際はそうでもない。
映像はキレイなので、もっとシナリオに時間をかけて、セルフリメイクして欲しい。
本作はエンタメ作品というよりは、アート作品に近いかもしれません。
という事で、今回は『シグナル(2014)』のネタバレなし感想でした。
そんな訳で、今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
映画好きな四十郎のおっさん999でした。
それでは、しーゆー!
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