映画好きな四十郎のおっさん999でございます。
今回は、映画館で鑑賞しました名作SFホラーのスピンオフ作品『エイリアン:ロムルス』のネタバレなし感想を書いていきたいと思います。
予告編を視聴しただけで、その他の情報を持たない状態での鑑賞となりました。
目次
『エイリアン:ロムルス』について
原題:『ALIEN:ROMULUS』
製作:2024年アメリカ
日本公開日:2024年9月6日
上映時間:1時間59分(119分)
オススメ度:★★★★☆(四つ星!)
予告編動画
簡単なあらすじ
劣悪な環境の惑星ジャクソンで、ウェイランド・ユタニ社の鉱山業務に従事するレイン・キャラダインは、旧式アンドロイドであるアンディとともに、ユヴァーガという惑星への移住を夢見ていた。
ようやく移住ができると思い、申請したところ、不当に労働契約期間を延長されてしまい、絶望してしまう。
そこへ、レインの元恋人であるタイラーが、ある計画を持ちかける。
ジャクソンの軌道上に、漂流状態のユタニ社の宇宙船が存在しているという。
そこへ忍び込んで冷凍休眠装置を盗み、ユヴァーガへ脱出を試みるという計画だった。
ユタニ社の宇宙船にアクセスするためにアンディが必要なのだという。
悩んだ結果、レインは計画に乗ることにする。
レイン、アンディ、タイラーと彼の妹ケイ、タイラーの従弟ビヨン、ビヨンの恋人であるナヴァロの6人で、放棄された宇宙船へと向かう。
いざ、宇宙空間に出て宇宙船へ到着すると、それは宇宙船などではなく、巨大な宇宙ステーションだった。
計画の変更はしないまま、タイラーとビヨン、アンディの3人は、ステーションへ侵入。
無事に、冷凍休眠装置を発見するものの、エネルギーが足りない。
調べてみると、ステーション内部に、冷凍燃料があるようだ。
3人は冷凍燃料のある管理室へ侵入し、冷凍燃料を抜き出した、その時――。
休眠状態にあった、研究用の<フェイスハガー>が覚醒してしまう……。
この宇宙ステーション――ロムルス・レムスは、かつて、リプリーたちが搭乗していた「ノストロモ号」を絶望に陥れた、<ゼノモーフ>の研究を行っていたのだ……。
スタッフ
監督・脚本・製作総指揮:フェデ・アルバレス
脚本:ロド・サヤゲス
原作:ダン・オバノン(キャラクター創作)、ロナルド・シャセット(キャラクター創作)
製作:リドリー・スコット、マイケル・プラス、ウォルター・ヒル
製作総指揮:エリザベス・カンティロン、トム・モラン、ブレント・オコナー
音楽:ベンジャミン・ウォルフィッシュ
編集:ジェイク・ロバーツ
キャラクター:キャスト(日本語吹き替え版声優)
レイン・キャラダイン:ケイリー・スピーニー(戸松遥)
アンディ:デヴィッド・ジョンソン(内田雄馬)
タイラー:アーチー・ルノー(石川界人)
ケイ:イザベラ・メルセード(内田真礼)
ビヨン:スパイク・ファーン(畠中祐)
ナヴァロ:アイリーン・ウー(ファイルーズあい)
アンドロイド:ダニエル・ベッツ(岩崎ひろし)
『エイリアン』シリーズ時系列
製作された年代ではなく、劇中の時代によって並べてみました。
『プロメテウス』
『エイリアン』の前日譚として、リドリー・スコットが再び監督を務める本作。2012年製作。
正直なところ、エイリアン要素がノイズとなってしまい、その点が本作の良さを台無しにしている損な映画。
面白いし、個人的には大好きなのですが、単独の映画として製作した方が良かったと思います。
前日譚というよりは、人類の起源に焦点を当てた作品。
『エイリアン:コヴェナント』
リドリー・スコット監督による、『プロメテウス』の続編であり、より一層、エイリアン色が濃くなった作品で、2017年製作。
映画としては面白いものの、エイリアンの恐怖ではなく、別の恐怖が描かれている作品です。
『エイリアン』
宇宙ではあなたの悲鳴は誰にも聞こえない――。
1979年に製作された記念すべき第一作。姿をなかなか見せない正体不明の宇宙生物の恐怖が描かれております。
『エイリアン:ロムルス』
2024年に製作されたスピンオフ映画。リメイク版『死霊のはらわた』、『ドント・ブリーズ』を生み出した鬼才フェデ・アルバレス監督作品。リドリー・スコットは製作で参加している作品。
『エイリアン2』
1986年に製作された、ジェームズ・キャメロン監督による続編。
原題である『ALIENS』から分かる通り、本作では複数のエイリアンが登場し、1作目とは異なる恐怖が描かれる。
『エイリアン3』
後に『セブン』『ゲーム』『ファイト・クラブ』と名作を連発することになるデヴィッド・フィンチャー監督のデビュー作。
1992年製作。当時、家族みんなで映画館へ足を運びました。シネコンが登場する前の公開作品のため、大入り満員状態で、立ち見の人も出ておりました。
個人的に大好きな映画のひとつですが、前作に比べると、こじんまりとした印象は拭えず……。撮影中もトラブルが重なり、スタジオが再編集したこともあって、シリーズでも不遇の作品となっております。
『エイリアン4』
1997年にまさかの4作目が製作されました。
監督は『デリカテッセン』『ロスト・チルドレン』、後に『アメリ』を生み出す鬼才ジャン=ピエール・ジュネ。
『エイリアン3』で色々あって、リプリーの続投に難色を示していたシガニー・ウィーバーが、本作の脚本を読んで出演を決めたというほど、シリーズでも異色の作品となっております。
『エイリアンVS.プレデター』シリーズ
『エイリアン』と『プレデター』のクロスオーバー企画である『エイリアンVS.プレデター』。長い間、企画はあがっていたものの、実現しなかった作品。
2004年製作。実写映画『バイオハザード』シリーズのポール・W・S・アンダーソンが監督。
エイリアンとプレデター、人類の三つ巴の戦いが描かれており、当時、賛否が分かれました。
2006年には続編である『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』が製作。『スカイライン 征服』のストラウス兄弟が監督を務める。
前作に比べ、人類は登場するものの、舞台装置の一種として機能しており、メインはエイリアンとプレデターの戦闘となっています。
おっさんのネタバレなし感想
オマージュがてんこ盛り!
本作は、時系列的に『エイリアン』と『エイリアン2』の間の物語となっています。
1作目の『エイリアン』の雰囲気を大事にしつつ、エイリアンという正体不明の生物に対する恐怖を、さらにグレードアップした作品に仕上がっており、個人的には、とても面白く鑑賞することができました。
オマージュのような演出や構図がたくさん登場し、考察するタイプの方や、熱狂的なファンの方であれば、ニヤリとしてしまう場面を多く堪能することができます。
ストーリーや映画のアイデアについても、今までの作品……『エイリアン』『エイリアン2』『エイリアン3』『エイリアン4』『プロメテウス』『エイリアン:コヴェナント』を意識したものがあって、満足度の高い映画となっております。
まさに『エイリアン1.5』と呼ぶに相応しい作品ですね。
『エイリアン』という映画を、正しく発展させているところが素晴らしい。
一方で、オマージュが多すぎて、「それを観たいわけではない……」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
てんこ盛りすぎて、本作オリジナルの部分が、あまり存在しないんですよね。
『エイリアン』シリーズは、監督がそれぞれ異なるので、担当する監督の特色が出るところが特徴であり、面白いところ、見どころでもあります。
本作には、その部分が希薄なので、そのあたりを期待してしまうと、ガッカリしてしまうかもしれません。
終盤の展開にオリジナル要素あり
とはいえ、本作のラスト近くの展開については、本作独自のアイデアといって差し支えないと思います。
一応『プロメテウス』や『エイリアン4』に繋がっているかのようなアイデアではありますが、終盤の物語については、かなりグロテスク。
この部分だけは、本作を監督したフェデ・アルバレスの特色が色濃く反映されていると感じました。
視覚的なグロテスクさは、もちろんですが、アイデアそのものが、かなりエグい。
それまでは、従来の『エイリアン』の恐怖を楽しむ構成になっておりますが、終盤については、ベクトルの異なる恐怖を味わうようになっていて、侮れない映画に仕上がっております。
本作は、ぜひとも、事前情報なしの状態で鑑賞して欲しいですね。
未知の怪物に対する恐怖
観客は、すでにフェイスハガーやエイリアンについての知識を持っており、本作に登場する未知の怪物に対する恐怖は和らいでいる状態。
にもかかわらず、本作では、正体不明のクリーチャーに対する恐怖が、きちんと沸き起こるように仕組まれており、その丁寧さに驚きを隠せませんでした。
フェイスハガーを複数登場させ、今までとは少し異なる襲撃シーンを用意したり、エイリアンの成長を、丹念に描写することによって、恐怖を煽る演出など、考え抜かれた映像構成が素晴らしかったです。
久しぶりに、エイリアンに対する恐怖を感じることができました。
口コミレビューや評価
下記サイトで『エイリアン:ロムルス』レビューや評価をチェック!
今回のネタバレなし感想のまとめ
オマージュ的な部分が多いこと、終盤の特徴的すぎる展開によって、好みが分かれる映画となっております。
個人的には、とにかく楽しむことができたし、久しぶりにエイリアンに恐怖を感じる事ができて、大満足な映画です。
という事で、今回は『エイリアン:ロムルス』のネタバレなし感想でした。
そんな訳で、今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
映画好きな四十郎のおっさん999でした。
それでは、しーゆー!
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