ども、映画好きな四十郎のおっさんでございます。
今回は、ジョン・カーペンター監督の名作SFホラー映画『遊星からの物体X』のネタバレあり感想を書いていきたいと思います。
今回の感想では、『遊星からの物体X』の内容をガッツリ書いておりますので、まだ鑑賞していない方は、鑑賞してからお読み頂けると幸いです。
遊星からの物体X (字幕版)
目次
ネタバレなし感想
ネタバレなし感想では感想だけでなく、簡単なあらすじや予告編動画、原作本などもご紹介しております。
ネタバレあり感想
ハスキー犬の演技が凄い
本作の感想を書く時に外せないのが、なんといってもワンちゃんです。
映画の冒頭から登場するワンコがいるのですが、彼の演技がとにかく素晴らしいんですよね。
まさに俳優さんといった感じ。
序盤、まだ正体が明らかになっていない時に、建物を徘徊している姿は、なんとも言えない不気味さを漂わせているんですよね。
普通のわんちゃんのように冒険しているのではなく、明らかに目的を持って歩いている感じ。
まるで人を探しているようで、実際、劇中では、音のする部屋を見つけ、様子を少し伺ってから、その部屋に入り、中にいた登場人物と交流しました。
わんちゃんのトレーナーさんはいらっしゃったでしょうけれど、カメラの前で、俳優さんと同じように演技している点にびっくり。
前半の不気味さは、このわんちゃんのお芝居で構築されたといっても過言ではありません。
それくらい、わんちゃんの演技は素晴らしかったです。
謎が完全に明らかにならないSFホラー
観て楽しみ考えて楽しめるストーリー
本作では、登場人物が、いつ物体に乗っ取られたのか、敢えて描写していない部分もあります。
分かりやすい人物だと、ブレアですかね。
ブレアは、いつ感染したのか、劇中では一切、明らかになっておりません。
改めて鑑賞した時、「え、いつの間に??」と考えてしまいました。
そういった描写が結構ありまして、考察が好きな方だと、自分が抱いた疑問について考えることができるような作りになっています。
宇宙人の正体や目的について
また、エイリアンについても、知性のあるエイリアンであるにも関わらず、人類とコミュニケーションを図ろうとしないため、観客は想像するしかありません。
能力については、同化したり、変身・擬態したり、血液テストやその他の場面で、わかるようにはなっております。
逆にいうと、エイリアンについてわかっているのは、それだけなんですよね。
結局のところ、エイリアンの目的などはわからない。
宇宙船を作り出そうとしていたり、明らかになんらかの目的があったには違いないのですが、それを語る事はありませんでした。
この辺りについて、SFが好きな方であれば、色々と考察できるようになっており、上手なシナリオだなぁ……と感嘆。
ちなみに、原作者の方とは違う方が、のちに小説にて、宇宙人視点の『遊星からの物体X』を執筆されたようです。
こちらは短編集に収録されているようで、ご興味のある方はチェックしてみてください。
エンディングに対する考察について
あとは、ラストにおける描写でしょうか。
以前、ライブドアブログで本作の感想を書いた時に知ったのですが、本作のラストについて、ファンの間で、長らく議論が交わされていたようです。
エンディングで生き残るのは二人で、この二人は果たして人間なのか。
もし、片方が宇宙人であるなら、それはどちらなのか。
私は、どちらも人間で、でも、これから<物体>に侵蝕されるかもしれない……と思っていたので、こんな議論があるという事に驚いてしまいましたね。
ラストシーンでの目の光や吐き出される白い息などから、色々な考察があったようです。
オチについて、素直に受け止める人も満足できるようになっているし、考察が好きな人にも配慮されているということで、やっぱり凄いシナリオやなぁ……と拍手を送りたくなりますね。
本作の続編について
実は、『遊星からの物体X』には、後日談……というか、その続きとなる作品が存在します。
ただ、それは、映像作品ではなくて、ゲームとなっております。
そのゲームというのが、『遊星からの物体X EpisodeII』です。
こちらは、プレイステーション2用ゲームソフトとなります。
日本ではコナミさんが発売していたゲームとなっております。
ただ、2003年発売のゲームであるため、現在では中古ソフトを購入するしか、遊ぶ手段はない模様。
一部のショップをのぞくと、プレミアム価格になってしまっており、入手し辛い状況ですね。
ダウンロード版で再販とかしてくれると嬉しいのですが、かなり難しいでしょうね……。
もしかしたら、日本国内での権利を失っている可能性があるし、そもそも、『遊星からの物体X EpisodeII』を開発した海外のゲーム会社も解散していますしね……。
残念です。
もし、ご興味のある方は、お早めに入手することをお勧めいたします。
前日譚について
『遊星からの物体X』の前日譚として制作された作品があります。
『遊星からの物体X ファーストコンタクト』という作品です。
こちらは、ジョン・カーペンター版で明らかになっていないノルウェー観測隊について描かれております。
制作の都合で、設定が一部変更となっていたりして、完全に繋がる訳ではないのですが、本作よりは観やすい映画になっております。
レビューや評価
一昔前のSF映画は、無理にあれこれ盛り込まず、面白さの焦点が絞り込まれているから面白い。
Yahoo!映画『遊星からの物体X』
ロブ・ボッティンの作り上げた不定形エイリアンのデザインはあまりにも先鋭的過ぎるくらい。今観ても全く見劣りがしない。
Yahoo!映画『遊星からの物体X』
「異形のモンスターと化してヒトを襲うようになる」以外は、まるでウイルス感染症のメタファーであり、今観ると彼らの切迫感が他人事ではなく、余計にリアルです。
Yahoo!映画『遊星からの物体X』
今回のネタバレあり感想のまとめ
何回見ても、わんちゃんのお芝居と<物体>のデザインについて、「凄いなぁ……」と呟いてしまいます。
トラウマは克服したけれど、食事の時には、やっぱり鑑賞できないですけどね。
トラウマ映画ではあるのだけど、SFホラー映画の傑作でございます。
という事で、今回は『遊星からの物体X』のネタバレあり感想でした。
そんな訳で、今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
映画好きな四十郎のおっさんでした。
それでは、しーゆー!
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